理事長・院長 鈴木 岳
医学博士
スウェーデン医師資格
日本消化器内視鏡学会専門医、指導医
日本消化器病学会専門医
日本内科学会認定医
医師になろうと思った理由はそれしか知らなかったから。高校生で進路を決めなければならない時、他の職業につくことをイメージできなかったのだ。医師を目指す原風景は父の稚内勤務時代にあるように思う。私が小学生だった頃だ。医師住宅に女性が訪ねてきてくれて、敗血症の夫を救った父に大変、感謝を述べてくれたことにいたく感動したことがある。今でもその光景が目に浮かぶ。
ところが、私は勉強が好きではなかった。稚内での少年時代は野生児のように野山を駆け巡っていた。夏は毎日ザリガニとり、冬はスキーに明け暮れていた。札幌に教育のために出された時にはなかなかなじめなかった。中学ものんびりしてしまい、月寒高校へ。でも、これが幸いして、良い友達、良い先生に巡り会え、今に生かされているように思う。何が良かったかというと、一般市民感覚を失わなかったことだろう。もし、いわゆるエリート校に行っていたら、普通の生活感から乖離した高慢ちきな人間になっていたかもしれない。
でも、世の中は甘くない。道内の医学部入学は難しく、両親が相当無理を重ねて、東海大学医学部へ行かせてくれた。さすがに、これはまずいと思った。在学中は初めてまじめに勉強した。当時は新設私立大学だったが、今にして思えば実に幸運な進学だった。当時より進歩的な大学で、医学部での実習をニューヨークで受ける機会を与えてくれた。創立当時から国際交流を盛んに行う大学だったのだ。また、創始者の松前重義先生はデンマークの国づくりを理想とし、東海大学を作ったのだった。その思想にであえたことが今の私の生き方に大きな影響を与えている。
東海大学卒業後は父の後を追い、北海道大学第三内科へ入局。何とも幸運なことに多くの良き諸先輩、後輩にめぐりあえた。稚内勤務時代は往診から検死まで何でもやらざる得なかった。稚内時代のプライマリケア、総合内科として幅広く診療した経験が医師としての基礎固めになったと思う。
北大時代、札幌勤務医時代は消化器疾患の中でも胆道、膵臓疾患の治療内視鏡から上下部内視鏡、小腸内視鏡など、内視鏡なら何でも行っていた。気づいてみれば、残せた業績は大腸内視鏡関係のものが多い。内視鏡学に精通したおかげで、スウェーデンに留学そして就職、指導の機会も得られた。このたび、両親の命をうけ、患者本位の医療と介護、従業員が安心して働ける事業所作りを実現すべく帰国。スウェーデンの「人を大事にする」社会保障、政治哲学に感銘を受けた経験を生かせないものかと夢想している。
モットーは「Love and Care」愛のある医療、愛のある介護、愛のある運営を実現したい。
愛称は「若先生」とか「お兄さん先生」とかいろいろ。
文責 院長 鈴木 岳
1984 | 札幌月寒高校卒業 |
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1985 | 東海大学医学部入学 |
1989 | ニューヨーク医科大学留学 |
1991 | 北海道大学医学部第三内科(消化器、血液内科)入局 |
1992-1994 | 市立稚内病院内科医員 |
1994-1997 | 札幌北楡病院消化器科医員 |
1997-1999 | 市立稚内病院内科主任医長 |
1999-2003 | 北海道大学病院 博士号取得、北海道医学会賞受賞 |
2003-2007 | 札幌社会保険総合病院消化器科部長 |
2007-2011 | スウェーデンカロリンスカ王立大学病院消化器科、内視鏡専門医、指導医。北欧と東欧で実技指導講習講師を歴任 |
2011 | 10月より現職 |